出張サイエンスショー・講演会・工作教室

流れ星研究

MEDAR School


MEDAR(Meteor-sphere Development And Research Laboratory)は大気圏突入物体によって高層大気に発生するプラズマと電波の干渉に関する研究を行う
一般社団法人です。また次世代を担う子どもたちに科学リテラシーや問題解決能力を身に付けられる機会を提供する活動にも取り組みます。

創設経緯

MEDARはHAYABUSA2カプセルの観測研究に参加した学生4名の活動から始まりました。

 MEDARは流れ星の研究を通して、地球を取り巻く環境や、将来の宇宙利用に貢献することを目指す研究機関です。また、MEDARが開発した教育キットや教育機関へのメンターサービスを通して、実践的なサイエンス・エンジニアリング教育の提供にも取り組んでいます。

 小惑星探査機はやぶさ2カプセル観測に関するJAXA共同研究を行った学生プロジェクトの後継団体として、2023年4月に設立した一般社団法人となります。

 2019年12月に宇宙航空研究開発機構(JAXA)から発表された「HAYABUSA2サンプルリターンカプセル観測研究テーマ提案募集」に、MEDAR代表、理事を含む当時大学1年生の4名が応募し、共同研究に採択されました。

 カプセルが狙った場所、時間に大気圏再突入をするという貴重な科学観測の機会を活かし、地上から電波で大気突入の観測を行い、カプセルや大気に残るプラズマのデータ取得を試みました。

 研究資金を獲得するためクラウドファンディングを実施したり、岐阜市長への表敬訪問、観測システムの開発などに取り組み、2020年12月のカプセル帰還に向け準備を進めていました。

 しかし、当時COVID-19の感染拡大の影響によって観測計画を変更せざるを得なくなり、オーストラリアでのデータ取得は残念ながら失敗に終わりました。

 

 このままプロジェクトを終了させるよりも、自分たちで研究開発を継続していき、オリジナルの研究テーマを発展させていきたいと考え、その2年後に一般社団法人MEDARの設立に至りました。

 今後、宇宙開発、宇宙利用が進むにつれて、必ず人工物の大気圏再突入が増加していきます。地上実験設備では環境が再現できない大気圏再突入や、データ取得が進んでいない中間圏の知見を獲得することで、人間を取り巻く地球環境や、将来の宇宙利用に貢献することを目指しています。

 また流れ星研究のみならず、現在の学校・教育機関が抱えるものづくり・科学技術教育の課題に取り組むべく「MEDAR School」を実施しています。

 当時19歳の大学生がJAXAとの共同研究に取り組めたのは、中高生の時から学校のカリキュラムの外で積極的にものづくり・科学研究に取り組んできたメンバーがプロジェクトに集ったからです。

 そのような仲間が集まったからこそ、現在の教育現場には研究者やエンジニアに必要な好奇心や自由な発想を育むような環境が整っていない、ということを共通して認識し議論してきました。

 そもそも実践的な活動やプロジェクトに参加できる機会や時間が無かったり、十分ではない環境や資金、そして何よりそれを教えることができる人材が圧倒的に不足しています。

 文科省や経産省などが探究学習、STEAM教育の重要性を唱えているものの、教育現場は私たちが不満を感じていた10年前とほとんど変わっていません。

 MEDAR Schoolで今まで芽吹きえなかった才能たちを育て、将来、ものづくり・科学技術のフィールドで活躍できる選択肢を学生の方々に提供することを目指しています。


Hayabusa2 Radio Wave Reflection Project
HAYABUSA2サンプルリターンカプセル観測研究にて・記念撮影

過去の実績

  • 岐阜県内の公立学校でMEDAR Schoolを実施
  • 科学館にてサイエンスショー開催
  • NPO法人翔和学園の宇宙教育コースにてTechGIFTを実施
  • 「HAYABUSA 2 サンプルリターンカプセル観測研究テーマ 提案募集」採用
    • 所属大学を通じて共同研究契約締結
    • 2020年12月に代理観測にてHAYABUSA 2 サンプルリターンカプセルの観測実施
    • 活動資金を得るためにクラウドファンディングを実施
    • 2020年7月に柴橋岐阜市長に表敬訪問を行う。
    • 各メディアで報じられた。
  • 岐阜県内の2つの公立高校に出張講座を開講
    • 無給電ラジオ制作を通じた電波伝搬の仕組み、Pythonプログラミング
    • 信号処理に利用される大学数学のフーリエ変換について

メンバー紹介

田中 康暉 KOKI TANAKA

プロフィール

一般社団法人MEDAR 代表理事
東京大学工学部航空宇宙工学科

<KEYWORDS>
JAXA共同研究、大学ロボコンCanSat、中島みゆき

経歴

  • 2000年生まれ
  • 2010年 小惑星探査機はやぶさが地球に帰還したというニュースを見て、宇宙で活動する機械に興味を持ち始める。プロジェクトマネージャー川口淳一郎氏の著書「はやぶさ、そうまでして君は〜生みの親がはじめて明かすプロジェクト秘話」を読み込む。
  • 2013年 理事 川地皐平と共に公立中学校にてロボコン部創設を職員会議で提案するが却下される。有志チームとして中学ロボコン出場を決意する。
  • 2014年 理事 川地皐平と共に中学ロボコンに出場する。東海北陸大会まで勝ち進む。
  • 2016年 県立岐阜北高校 自然科学部にて模擬人工衛星「CanSat」を開発するチームを創設する。創設当時のメンバーは2名のみ。岐阜大学「宇宙工学講座」にて大学教授から1年間の講座を受講し、閉校式ではテザー推進実証衛星のミッション提案を行う。
  • 2017年 名古屋大学 「名大Mirai GSC」2期生としてリチウムイオンバッテリーの研究室にインターンを行い、火星と同じ低温下でのバッテリー性能変化について研究を行う。
  • 2018年 県立岐阜北高校 自然科学部にて模擬人工衛星「CanSat」のコンテスト「缶サット甲子園」に初出場をし、全国大会で入賞する。当時はメンバー6名で出場し、2023年現在も部活動の中で活動が後輩に引き継がれている。模擬人工衛星の開発実績などをもとに、東京大学工学部推薦入試を出願し推薦4期生として合格する。
  • 2019年 東京大学でロボコンサークルに入部し、いくつかのロボットコンテストに取り組む。12月に宇宙航空研究開発機構(JAXA)から小惑星探査機はやぶさ2カプセル観測研究の公募が出されたのを発見し、理事 川地皐平らと共に応募、採択される。
  • 2020年 JAXA共同研究に向けてクラウドファンディングを行い345万円の資金を集める。岐阜市長 柴橋氏へJAXA共同研究について、元FC岐阜社長 恩田氏と共に表敬訪問を行う。新型コロナウイルスの世界的感染が観測計画に影響を及ぼしたが、12月にオーストラリア ウーメラ砂漠にて小惑星探査機はやぶさ2カプセル観測を実行した。東京大学ロボコンサークルでは2021年のNHK学生ロボコン・アジア太平洋ABUロボコンに向けてロボットの開発を進める。
  • 2021年 JAXA共同研究プロジェクトは最終報告書を作成する。東京大学ロボコンサークルでは新型コロナウイルスの世界的感染の影響で2回の大会延期を受けつつ、10月にNHK学生ロボコンに出場し準優勝、12月のアジア太平洋ABUロボコンに出場をする
  • 2022年 東京大学工学部航空宇宙工学科にて、太陽風を利用した推進システム「磁気セイル」に関する卒業研究と、月のレゴリスを太陽光で焼却しながら月面で建設を行う3Dプリンティングロボットの卒業設計に取り組む。
  • 2023年 4月6日に一般社団法人MEDARを設立し、代表理事に就任する。JAXA共同研究のテーマをより発展させるため人工流れ星に関する研究開発を行いつつ、現在の学校・教育機関が抱えるものづくり・科学技術教育の課題に取り組むべく「MEDAR School」の事業をスタートする。

川地 皐平 KOHEI KAWACHI

プロフィール

一般社団法人MEDAR 理事
中部大学 工学部 ロボット理工学科


<KEYWORDS>
JAXA共同研究、ロボットソフト組込み、衛星模型コンテスト、アマチュア無線、バイク、ひとり旅

経歴

  • 2000年 生まれ
  • 2010年 ラジオ作り教室に参加したのをキッカケに、電子工作や電波に興味を持つ。
  • 2013年 代表理事 田中康暉と共に公立中学校にてロボコン部創設を職員会議で提案するが却下される。有志チームとして中学ロボコン出場を決意する。
  • 2014年 代表理事 田中康暉と共に中学ロボコンに出場する。東海北陸大会まで勝ち進む。自作の八木アンテナで国際宇宙ステーションからのアマチュア無線帯電波を受信したことをきっかけに宇宙にも興味を持ち始める。
  • 2016年 アマチュア無線技士3級に合格。県立岐阜工業高等学校 電子機械研究部にて電気自動車の製作「エコノパワーin岐阜」に出場する。
  • 2018年 県立岐阜工業高等学校 電子機械研究部のロボットソフト組み込み選手に選ばれる。工作機械を使い、一からロボットのハード製作、プログラム製作を行う。「全国若年者ものづくり競技大会、ロボットソフト組み込み職種」に出場する。大会内容は完全自立で、色の違うボールをロボットに搭載されたカメラで識別し、カゴに仕分けるというもの。同大会で入賞する。
  • 2019年 中部大学ロボット理工学科に進学する。12月に宇宙航空研究開発機構(JAXA)から小惑星探査機はやぶさ2カプセル観測研究の公募が出されたのを発見し、代表理事 田中康暉らと共に応募、採択される。
  • 2020年 JAXA共同研究に向けてクラウドファンディングを行い345万円の資金を集める。岐阜市長 柴橋氏へJAXA共同研究について、元FC岐阜社長 恩田氏と共に表敬訪問を行う。新型コロナウイルスの世界的感染が観測計画に影響を及ぼしたが、12月にオーストラリア ウーメラ砂漠にて小惑星探査機はやぶさ2カプセル観測に取り組む。
  • 2023年 大学の卒業論文で流星反射電波の自動観測装置の開発を行う。4月6日に一般社団法人MEDARを設立し、理事に就任する。JAXA共同研究のテーマをより発展させるため人工流れ星に関する研究開発を行いつつ、現在の学校・教育機関が抱えるものづくり・科学技術教育の課題に取り組むべく「MEDAR School」の事業をスタートする。